それから、自分史づくりには意外な効用もあります。
自分の人生を振り返る過程では、記憶に頼るだけでなく、後で述べるように調べものをする必要がでてくるでしょう。
また、昔の知人に会って取材をしなければならなくなるかもしれません。
こうした行為を面倒に感じる人もいるかも知れませんが、いざやってみると、まったく予想もしていなかった興味深い意外な事実が判明することがあります。
場合によってはむしろ、その意外な事実のほうが、自分の人生もしくは自分という存在を確認するうえで、より重要だったということさえあるかもしれません。
このように自分史をつくるなかで、それまでまったく意識していなかった自分に関する意外な事実が判明することがよくあります。
もしかしたら、そのことは、自分という存在を新しい目で見つめ直す一つの大きなきっかけとなるかもしれません。
自分の知らなかった別の自分を知ることは、「これからの人生をどう生きるか」ということを考えるうえでも、きっと有意義なはずです。
人生はまだまだ続きます。
自分史づくりを通じて、この先の人生をより実り豊かなものにするための大きなヒントを得られるかもしれません。
つまり、自分史をつくることにより、今後の人生の指針を得ることが期待できるのです。